J.C.ライエンデッカーと犬

J-C-Leyendecker

以前、J.C.ライエンデッカー(JCL)が犬を飼っていたとしたらどんな犬だったかを、JCLの絵から読み取れるか調べていたことがある。

当然ながら何も分からなかったが、ついでなのでJCLの描く犬について分かったことを記す。

JCLと関わりのある犬

JCLは、七面鳥や鶏については庭で飼っていた記録がある(Rowland, 1973)ものの、犬を飼っていた記録はない。

記録に残っている限りだと、JCLに関わりのある犬は、1922年にJCLのモデルとして雇われたフェリス・フレデリクの飼っていた犬「スポッティ」(Cutler, 2006)と、1917年の写真でチャールズ・ビーチが撫でていた犬(Cutler, 2006)のみである。

しかしながら、JCLはすごくたくさんの犬を描いている。

JCLが描いた犬

JCLのThe Saturday Evening Postの表紙の322枚中、35枚に犬が描かれている。

その35枚を一覧にしたのが下の図となる。

斜め後ろから見た犬

一覧を眺めていると、犬を斜め後ろから見たものが多いことに気づく。

斜めから見た犬のみを抜粋すると下のようになる。

可愛い。

ちなみにJCLはSEP以外でも斜め後ろから見た犬をよく描いているので、本当に好きなんだと思います。

同一の犬

再び一覧に戻って眺めていると、同一の犬がモデルと思われる絵があることに気づく。

JCLは写真を使わず、実物を見て絵を描く画家とされている(Norman, 1960; Cutler, 2006)。しかし具体的には、実物を元にスケッチを取り、さらにスケッチを元に本番の絵を描くスタイル(Schau, 1974)だった。つまり同じスケッチを元に何度も同じ絵を描いていた可能性は高い。

可愛いですね。

JCLの絵といえば見目のいい紳士や女性や赤ん坊が有名ですが、犬や七面鳥や鳩も「JCLといえば」のモチーフとして広まるといいなと思いました。

追記

そんな適当なことを書いてたらHaggin美術館が犬の写真投稿してました。可愛い。(左がJ.C.ライエンデッカー)

タイトルとURLをコピーしました